言語聴覚士 奥住啓祐

言語聴覚士のための STセミナー講師

アセスメントの階層性③

言語聴覚士の奥住啓祐です。

先日2月14日に婚姻届けを提出しました。

f:id:keisuke0764:20170216172047j:image

Facebookでは沢山の方からのお祝いの言葉を頂き大変嬉しく思います。

結婚式は6月にバリ島の宮殿で行う予定です。

今から楽しみです♪

 


さて前回に引続きアセスメントについて書いていきます。


STセミナーを受講された方は、その時の資料やメモしてる内容を振り返りながらブログを読むとより理解が深まると思います。

 

前回の記事より

現在の○○機能=本来の○○機能 − α(?+?・・)
  この「○○機能」は各症例において

何を目標とするかで変わると思います。


なにを○○に入れるにしろ
入れた後に闇雲にαの因子を考えるのは大変
 そこで○○機能において


「正常な運動機能を成立させている要素」を考える必要があります。


 例えば提舌が出来る前提条件にはどの様な要素が必要でしょうか。
提舌に限らずいろいろと考えてみましょう。

 

 

ここまでが前回の内容でした。

皆さん提舌の前提条件について考えて頂けたでしょうか。

 

とその前に、そもそも

正常な運動機能を成立させている要素を考えるために必要な前提条件とは何でしょう。

 

おそらく「提舌の前提条件は?」との問いと向きあって頂いた言語聴覚士さんは

本や論文、ネットで調べたり

他の言語聴覚士さんに聞いたりしたのではないでしょうか。

 

正常な運動機能を成立させている要素を考えるために必要な前提条件とは

 

それは皆さんがされたように

教科書や様々な文献

そしてセラピストとしての経験から得た

情報知識です。

 

何事も

 知らないことには始まりません。

 

実際に臨床においても何を評価指標とするかは、言語聴覚士さんによって様々だと思います。

 

理由は言語聴覚士さんそれぞれの、

経験を含めた知識の差があるからです。

 

莫大な量の情報が評価、介入の際にセラピストに流れ込んできます。

 

その中で大事な反応を見逃さない言語聴覚士

大事な反応に気づけない言語聴覚士

 

最初の大きな差が 情報や知識の量や質

 

「何を指標としているのか」

そういった視点で本や論文を読むのもおもしろいです。

 

現在の○○機能=本来の○○機能 − α(?+?・・)

 

対象者が抱える問題点、出来ること、出来そうなことなどを評価していく過程は

彫刻の作業の様に感じます。

 

 

 私は大理石の中に天使を見た。そして天使を自由にするために彫ったのだ。

I saw the angel in the marble and carved until I set him free.

(ミケランジェロ)

 

 

呼吸機能や頭頸部の筋機能に対し影響を及ぼす因子を一つ一つ削っていく

たとえ重度の方であったも、

その方の強みを見つけて活かしていきたい。

常に可能性を探し続けられる言語聴覚士でありたいです。

 

 

 

Art is never finished, only abandoned.

芸術に決して完成ということはない。途中で見切りをつけたものがあるだけだ

(Leonardo da Vinci )

 

 

 

 

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今年も全国で
言語聴覚士のためのプロフェッショナルSTセミナーを今年も開催予定です。
5年目の今年はどのような内容になるでしょう
 
(ST受講者の声 13年目 言語聴覚士)
私自身、疲れてくるとむせたり、飲み込みにくく舌骨上筋群の硬さが辛かったのですが、2日間のセミナーが終わる頃には、硬かった緊張も緩み、楽になりました。
臨床では以前から、〇〇が出来ないから〇〇の訓練をすることに疑問を感じていました。セミナーを受け、少しは胸から上だけでなく、体全体を見れるようになったのでは。体の事に関心がもてたのでは?PT.OTとも話ができるかな。
また効果が短時間で出たことは驚きました。人数もちょうど良く、先生が丁寧にまわって教えてくれたこと、先生のスピリチュアル的な話が聞けたことも良かったです。

 

(6年目 言語聴覚士
セミナー受講前は筋を触ることに抵抗があった。PTさんと患者さんについて議論する自信がなかった。身体と声、嚥下の分析ができないことなど困っていた。
今回、まず「考え方」の練習をいっぱい出来たことで、評価していく視点が明確になった。また効果を”自分の体”で実感出来たことは期待以上でした。

 

[ 9年目ST]
構音障害のある方に対して、教科書的な訓練を行っていましたが、良くなりきらない方が多く、あまり手応えを感じにくい状態でした。
今回のセミナーは自身の考え方ががらりとかわる内容でした。すぐにでも臨床に試したい内容で明日からの仕事が楽しみになりました。
自分自身の声や姿勢が変わった事、自身の腹部を意識できた事、もっと体の動きや変化に意識を向けなければならないこと、視点が変われば様々なアプローチがあることなどの事を実感できました。
 


奥住啓祐
言語聴覚士 メンタルヘルス


全国でセミナーや講演も実施

28年度
言語聴覚士の為のSTセミナーを
福岡、東京、愛知で計12回 (摂食嚥下編、呼吸発声編)
・自治体担当者セミナー (ストレスと自律神経の見える化
社会福祉法人の職員向けセミナー4回 (摂食嚥下障害、失語症
パーキンソン病 家族会での講演 (パーキンソン病と摂食嚥下障害)
・九州中央病院 スマイルネットワークでの講演 (訪問ST、摂食嚥下障害について)
・中国 上海市の方に対するセミナー (疾病予防、摂食嚥下、自律神経調整など)

アセスメントの階層性②

言語聴覚士の奥住啓祐です。

今回も前回に引続きアセスメントについて書いていきます。

 

前回までの記事はこちらからどうぞ

 言語聴覚士の悩み

 言語聴覚士の悩み→私自身の悩み→そして今がある - 言語聴覚士 奥住啓祐

 アセスメントの階層性①

アセスメントの階層性① - 言語聴覚士 奥住啓祐

 

STセミナーを受講された方は、その時の資料やメモしてる内容を振り返りながらブログを読むとより理解が深まると思います。

 

 

 

前回、脳血管疾患により舌の機能低下をきたした場合の考え方について書きました。

 

舌に麻痺がある場合ですが

現在の舌機能=本来の舌機能 − 麻痺 − α

 

1つの例としてαに低栄養を入れてみましたね。

 

単純に α =低栄養とし

今回は分かりやすいように舌に限局して考えます。

(あくまで考え方の練習です)

 

舌は摂食嚥下にも、構音にも関わるため、嚥下過程における口腔期、構音時の舌運動の両方に良くない影響を及ぼす可能性があります。

 

α=低栄養だとすると、低栄養が改善する事で

嚥下機能、構音面の両方に

低栄養による機能低下していたぶんの機能向上の可能性が生じます。

 

現在の舌機能=本来の舌機能 − 麻痺 − α

 

今回は分かりやすいように低栄養を例に話しましたが、

他に、α にはどんな因子が入るか想像してみてください。

 

α = ◯◯

 

思いつく限り列挙してみてください。

STさんであれば実際に担当している方を考えながら列挙してみてください。

 

列挙するだけではもちろん意味はなく、

1つ1つ検証していく必要があります。

 

ほんとに舌に対して影響を与えている因子なのだろうか

 

それではあなたが列挙した因子が、

実際に舌の動きに影響しているかを評価するにはどうしたら良いでしょう。

 

ぜひこれも考えてみてください。

 

たとえば今回の低栄養でしたらどの様に評価しましょうか。

体重、BMI、握力、血液データ、食習慣などなど

ざっと挙げましたが、

これらの中でもそれぞれの項目がどの項目に影響をあたえるか考えてみましょう。

 

また、どの指標を確認するのが良いかは文献を調べていく必要があります。

 

これらのデータがあると栄養状態が良いかどうか分かってきます。

 ただし、その事が舌の機能に影響があるのかをその場で検証する事は難しいので

いろいろ文献を調べてみましょう。

 

たとえば

施設入所高齢者にみられる低栄養と舌圧の関係

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsg1987/19/3/19_161/_article/-char/ja/

高齢期における口腔機能低下

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsg1987/19/3/19_161/_article/-char/ja/

 高齢入院患者における口腔機能障害はサルコペニアや低栄養と関連する

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspen/31/2/31_711/_article/-char/ja/

などなど

 

上記の情報から

舌に麻痺がある場合

現在の舌機能=本来の舌機能 − 麻痺 − α(低栄養+?)

 α の因子が一つ仮説としてあがった場合

舌の機能訓練と平行して栄養面への介入を行った方が効率は良いでしょう。

 

低栄養の場合、その場ですぐに舌に対する影響を確認する事は難しいですが、

 

その場で検証可能なα因子の影響を評価する場合

 

実際、分かりやすい例では、提舌の際に麻痺のパターンから考えて

 

本来、偏移する方向とは逆に舌が偏位している場合

 

α の因子に対して介入した結果 (栄養面の介入ではありません)

偏位なく提舌できるようになったというケースがあります。

 

急性期、回復期を経てずっと嗄声が変わらなかった方も同じく

α の因子に対して介入した結果  (栄養面の介入ではありません)

直接的な発声練習なく音声がクリアになった方もいらっしゃいます。

 

両者に共通して行なっていることは単純で

 

 機能低下にどの様な因子が影響を及ぼしているか掘り下げていき

その場で1つ1つ評価、検証していったことです。

 

思い込みで決めつけない

常になぜだろうと考える習慣 を私自身も大事にしています。

 

と、ここまでが「前回の内容」の復習+ α でした

 

この α の因子を探す作業も

評価であり、評価のための介入でもあります。

 

 現在の○○機能=本来の○○機能 − α(?+?・・)

 

 この「○○機能」は各症例において何を目標とするかで変わると思います。

 

なにを○○に入れるにしろ

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そこで○○機能において

正常な運動機能を成立させている要素を考える必要があります。

 

例えば提舌が出来る前提条件にはどの様な要素が必要でしょうか。

提舌に限らずいろいろと考えてみましょう。

 

 

また次回に続きます。

今日も読んでいただきありがとうございました。

 

st-keisuke.hatenadiary.jp

 

追記:

前回お勧めの本をのせましたが、 比較的新しい本の中ではこれが楽しかったです♪

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また効果が短時間で出たことは驚きました。人数もちょうど良く、先生が丁寧にまわって教えてくれたこと、先生のスピリチュアル的な話が聞けたことも良かったです。

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今回、まず「考え方」の練習をいっぱい出来たことで、評価していく視点が明確になった。また効果を”自分の体”で実感出来たことは期待以上でした。


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構音障害のある方に対して、教科書的な訓練を行っていましたが、良くなりきらない方が多く、あまり手応えを感じにくい状態でした。
今回のセミナーは自身の考え方ががらりとかわる内容でした。すぐにでも臨床に試したい内容で明日からの仕事が楽しみになりました。
自分自身の声や姿勢が変わった事、自身の腹部を意識できた事、もっと体の動きや変化に意識を向けなければならないこと、視点が変われば様々なアプローチがあることなどの事を実感できました。

 

奥住啓祐
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アセスメントの階層性①

 

言語聴覚士の奥住啓祐です。

現在ある認定をとるためにレポートを頑張っています。

 

私が機能性構音障害を抱えてた事についてのブログですが

 言語聴覚士の悩み→私自身の悩み→そして今がある - 言語聴覚士 奥住啓祐

 とても多くの方に読んで頂きありがとうございます。

急にアクセス数が跳ね上がったので驚きました。

 

noteというサイトでも「tabehanaラジオ」という事で食べること、話すことについて配信していますが、「話しにくさをのりこえて」という第一回目の音声配信でも機能性構音障害について私がお話しています。こちらも沢山の方に聞いて頂けており嬉しいです♪

note.mu

 

 

記事の後半では

 

少しでも楽に目標達成するには

問題に対して影響を与えている因子を

きちんと把握する事が大切

 

という事を書きました。

例えば「ら行」の発音が苦手だった私にとって、きつい事といえば

 

出来ない事をすること。

 

 

どういうことかというと、

 

音読などひたすら発音練習をすること

(とても大事なことなのですが)

 

 

ただ、もし私の舌が本来持っている機能を最大限に発揮できていない可能性があったら

 

先に影響因子をみつけ、

原因を解決していく事と並行し

 

発音の練習をする方が目標達成への近道だと考えます。

 

 

要するに「○○をしたら大丈夫」というような、ネット上などに溢れている手段を選ぶ前に、

 

一見同じような発音や飲みこみの問題であっても、人によって影響因子は様々なので、しっかり原因分析をしましょうということです。

 

 

それでは舌の本来持っている機能を掘り下げましょう。

 

構音機能、嚥下機能ともに大きな役割を担う舌もあたり前ですが筋肉です。

 

舌に限らず、筋の機能には

筋力・巧緻性、収縮スピードなどがあり、

 

舌においても何らかの要因でこれらの機能が発揮しきれていない可能性があるという事になります。

 

 

舌に限らず

頸部の筋

表情筋

呼吸に関わる筋

 

それぞれ同様に本来持っている機能が

何らかの因子により発揮しきれていない場合があります。

 

 

たとえば脳血管疾患があり

現在の舌機能=本来の舌機能 − 麻痺 による影響 − α

 

とすると

αという影響因子が取れると

自然と筋機能が上がるのがわかります。

 

これだとまだ分かりにくいという方もいると思いますので、

αに何か入れてみましょう。

 

 

例えばこのαが低栄養だといかがでしょう。

 

現在の舌機能=本来の舌機能 − 麻痺 による影響 − 低栄養

 

おそらくこれは理解しやすいと思います。

 

αの因子を取りのぞくとは

しっかり栄養を確保するということ。

 

ただ実際の臨床では、αにあたる因子は複数あります。

たとえばICFの表をみても、身体機能だけでなく

環境因子からも影響を受けることを皆さん理解しているはずです。

 

 評価の流れとし

まず情報収集、スクリーニング検査を行い

 

主訴に対して

言語面、口腔機能面、非言語面など、どこに問題があるか

 

または摂食嚥下では口腔期、咽頭期、食道期どこにどの様な問題があるか

大まかに把握していくと思います。

 

そこから構音面であれば構音検査により発話の誤り方の分析を行い、

さらにAMSDなどで呼吸発声機能、口腔顔面機能など評価していきます。

 

 

さてAMSDの発声発語機能検査の結果をひらくと

呼吸機能、発声機能、鼻咽腔閉鎖機能、口腔構音機能、補助検査とあります。

 

これらの項目は完全に独立しているわけではなく、

例えば呼吸機能の低下が発声機能に影響を及ぼしている場合もありますし、

口腔構音機能における運動範囲の低下が交互反復運動に影響している可能性もあります。

 

また補助検査における筋緊張(これかなり大切)

安静時の舌の緊張が高すぎる事が、運動範囲に影響を及ぼしているかもしれません。

 

 

実際には論文ですでに2つの因子に相関があるというデータを調べてみたり、

もしくは一つの因子に対して介入を行い、それに伴い発音のしやすさなど本来解決したいポイントも変化するか、介入を通した評価を行っていきます。

 

 

さて一度考えてみましょう。

 

発声機能が悪いから発声練習

呼吸機能が低いから呼吸練習

舌の可動域に問題があるから舌の運動

音が歪むから発音練習

 

というのは正しいのですが、

疑問も感じるのではないでしょうか。

 

現在の◯◯機能=本来の◯◯機能 − ?

 

では構音面を評価していき、

舌音が大きな問題の1つであるとなった時

 

?に入るのは麻痺だけなのか

 

大事なのは、

勝手に決め付けず

視野をひろげ、

なぜだろうと考えること。

 

話しはまだまだ続いていくのですが今日はここまで。

 

 

 続きはこちら

st-keisuke.hatenadiary.jp

 

 

追記:

よくお勧めの本や論文はありますか?ときかれるのですが、

運動障害性構音障害に関してはこの本がとても好きなので、

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今回のセミナーは自身の考え方ががらりとかわる内容でした。すぐにでも臨床に試したい内容で明日からの仕事が楽しみになりました。
自分自身の声や姿勢が変わった事、自身の腹部を意識できた事、もっと体の動きや変化に意識を向けなければならないこと、視点が変われば様々なアプローチがあることなどの事を実感できました。

 


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最近考えていること

同じ外的刺激でも

それに対する反応は人それぞれ

 

グラスに入った水を見て

少ししかないと思う人もいれば

まだまだあると思う人も

 

また同一人物であっても

 

私自身どんだけ自分の事を正しいと思っていても

数年後、振り返ってみて

やっぱりあの頃は間違っていたと思う事もある。

 

また本や論文など

同じ文章でも時を経て読み返すと

印象やフォーカスするところは変わるもの

 

何でこの文章にマーカーつけてないんだろうって思うことや

あっこういう捉え方もできるのかと新たに気付くことも多い

 

だから定期的に好きな論文や本は読み返すようにしている。

改めて再受講してみたいセミナーも多くある。

 

例えば本屋さんで

ふと、ある本を手に取り、開いてみても

さっぱり理解できない事がある

 

ただ、理解できないからといって

本棚に戻すのではなく

「これは買っておこう」

と不思議な直感が働く事がある。

 

昨日、いろいろ文献など調べているときに

なぜかたどり着いた一つの資料

「整形疾患という問い(2)」

http://researchmap.jp/?action=cv_download_main&upload_id=82057

 

これを読んでいると

痺れる内容が多くあった。

 

例えばこの文章

疼痛や過緊張のない有効で新たな代償運動が形成されてくると、「あの頃の(痛みを伴う不安定な)動き」は、「思いだそうとすれば思い出せそう」から「もう思い出せない」へ内観的な記憶イメージ(感触)が患者の中で変化する

 

自費でいろんな方を観ていたとき

上記の様な経験をよくしており、

これはどう説明すれば良いのかと考えていました。

 

そういえば前回の記事で

私が機能性構音障害だった話をしましたが (過去形でいいのかな?)

 言語聴覚士の悩み - 言語聴覚士 奥住啓祐

 

ふとこの文章を読み

昔のように口蓋化させながらラ行を発音してみると

なんとか発音する事が出来ました。

 

「もう思い出せない」

という領域には至ってないようだが

舌先でラ行を発音する方が楽です(笑)

 

内観的な記憶イメージの変化

 この言葉をもっと咀嚼しながら

今後いろいろ調べてみたいと思います。

 

(感覚の記憶(山口一郎著)という本の中にゼロポイントの更新という言葉が出てきますが、何か関連があるのかな)

 

とりあえず資料を作られた先生が他に何か論文書かれてないかと検索してみると

 

ある研究会のホームページへたどり着きました。

その研究会の代表の名前を見た時に

5年ほど前に購入したけど、

全く理解出来なかった本を書かれていた著者だと気付きました。

 

こうやって繋がるのかと不思議に思いながら、久しぶりにその本を手にとってみる。

 

オートポイエーシス 第3世代システム

(著 河本英夫)

 

読み返してみましたがやっぱり難しい。

こつこつ読んでいきたいと思います。

 

最近やたら現象学という言葉が目にとまるので学ぶときなのかもしれません。

もしそうであるなら、

いつものように素敵な人との出会いがあるはずです。

 

 なによりその難解な内容をどの様にリハビリテーションの概念に応用しているのかが気になります。

 

 

 

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言語聴覚士の悩み→私自身の悩み→そして今がある

言語聴覚士の奥住啓祐です。

 

STセミナー講師として全国飛び回り

いろんな地域で多くの言語聴覚士さんとお話しする中で

 

言語聴覚士さん自身もいろいろ困っていることに気づきました。

 

困っている内容は様々ですが

臨床のこと以外にも

 

自分自身の声がかすれ、発声練習ができない

飲み込みにくい

口が開けにくい

 

などなど

結構大変な悩みも多々あります。

 

よく受講生から

私自身の声について褒めていただけるのですが

 

実は私自身、ずっと発音と声、姿勢の問題を抱えていました。

 

というのも大きな原因がありまして(全然気づいて無かったのですが)

 

なんと大学二年生の時に

言語聴覚士協会の会長であり大学の学科長であった深浦順一先生に

「発音の仕方おかしくない?」と指摘され、

 

なんと20年間、間違った発音の仕方をしていた事が発覚したのです。

 

そのため臨床に出る前に、まずは正しい発音の仕方を再学習するため、

深浦先生と一緒に私自身の構音訓練が始まりました。

 

ちなみに言語聴覚療法臨床マニュアルでは構音障害を

「話しことばの、音としての性質に異常のある状態」と規程されています。

 

たとえば

正確に発音出来ずに、

発音された音が歪んでしまう

 

そうすると聴き手は、上手く内容を聞き取れない

結果的に上手く伝わらず、

「なんて言った?」

と聞き返されます。

 

その様な経験が繰り返されると

 

誰かと話したくなくなったり、

これから言おうと思った言葉に苦手な音が出てくるの分かったら言うの躊躇したり、

苦手な音の入ってない、意味は似てる言葉に置き換えて話したりするようになります。

 

 

そもそもの原因は様々ですが

 

構音障害は大きく三つに分類されます。

 

私の場合は機能性構音障害のなかの口蓋化構音でした。

 

 

本来、舌先で発音する「ら行」を

舌の奥の方を使って器用に発音していました。

「た行」もやや舌の奥で発音していたと思います。

 

 

小さい時から20年以上も誤学習を繰り返してるから

臨床経験もない当時の私にとって

どこまで発音が上手く出来るようになるか未知数。

 

皆さん試しに、舌の奥の方を使ってラ行を発音してみてください

 f:id:keisuke0764:20170211133536j:image

 きっと意味わかんないと思います。

 

実際に深浦先生の研究室で正しい発音の練習をするのですが

私にとっては舌先でラ行を発音する事が意味不明でした。

(ほんとSTなる前に気付いて良かった)

 

大学の他の先生からは「一生、呂律不良感は残る」と言われましたが、

 

自分の体を使った人体実験と思って、

大学卒業後も自分の体を使って仮説検証の連続。

 

その過程でも多くの方との素晴らしい出会いがあり助けて頂きました。

 

臨床において、脳血管疾患などの影響による

構音障害を抱える方は「ラ行」に呂律不良感を抱える方も多く

発音トレーニングを行いますが、

 

当初は私自身も「ラ行」が発音しにくく、とても苦労しました。(特に「~られる」)

 

自分の発音の問題に気づいて9年ほど経ちますが

未だに新しい気付きがあり、

 

発音、声、姿勢などが

年々良くなって行くのを感じるんです。

 

ちなみにリップロールとタングロールは構音障害が発覚して7年目の夏にちゃんと出来るようになりました。

(他のSTの方がリハビリの際に患者さんにリップロールの指導してるのをみながら、

「自分も出来ないな〜」と思いながら素通りしてたのを思いだします)

 

今ではリップロールとタングロールを同時に出来るほど(出来る必要ありません)

 

一方でそれらが、もともと問題なく出来るSTさんに

「出来ない受講生に分かりやすくリップロール、タングロールの仕方を教えてみて」

とお願いすると結構悩まれます。

 

自分が当たり前に出来てる事

相手が理解出来るように教えるのは難しいです。

 

 

話はそれましたが、

今のところ日本語の発音に関しては

余程疲れた時以外は呂律不良感は感じてませんが

現在、私の課題は

 

・奥舌の過剰な緊張です。(←これ昨日発覚しました)

 

タングロールが出来るようになり

だいぶ舌の緊張が抜けてきたかと油断してました。

 

日常会話程度であれば大丈夫ですが

歌唱や英語、中国語の発音練習の際に結構力が入っているようです。

(歌唱に関しては機能性構音障害とは違う原因がありそうですが)

 

ただ奥舌の過剰な緊張に気づいたおかげで

早速解決策に気付き、

現在、自分の体で実験中です。

(早速予期せぬ変化が起こっているのでまた報告します)

 

この9年を今振り返ってみると

結果的に口蓋化構音があって良かったと思う事があります。

 

1、問題にばかりフォーカスしない

 

私にとってはたとえ呂律不良感があったとしても

それが何かを諦める原因にはならない。

 

変なポジティブシンキングではなく

もっとニュートラルなイメージ

 

呂律不良感は残ってもいい

 

いまだに良くなっていく経験も多くしており

 

日によっては調子がいまいちな時もあるが

それは体からの優しいお便り

 

自分の持っている素晴らしい可能性を信じ

自分の発音、声、体の変化を今も楽しんでいます。

 

もし私が「出来ない事」ばかりにフォーカスしていたら大変だったと思います。

おそらく日常にあふれる素晴らしいことや、良い変化まで気付けないでいたでしょう。

 

2、機能性構音障害があったおかげで今の私がある。

 

人間、自分にとって出来て当たり前の事には気づきにくい。

 

私自身いろんな問題を抱えてたので

それらを時間をかけて解決するなかで

多くのメッセージを受け取ってきたと思う。

 

それらが今の臨床スタイルにも大いに活かされています。

 

それらのメッセージをどんどん伝えていくことが

私の果たすべき役割の一つだと思う。

 

苦手な音の発音練習をすることの大変さ

これは私自身、とっても理解しているので

 

発音に限らず何か困っていることがあった時に、

少しでも楽に目標達成出来るにはどうしたら良いだろう

と常に考えています。

 

そのためにはやはりアセスメントが大切です。

なぜなら少しでも楽に目標達成するには

 

問題に対して影響を与えている因子をきちんと把握する事が大切だからです。

 

 自分の体で人体実験するなかで

舌の動きに影響を与える因子は口腔顔面の筋骨格以外にもたくさんあることを知りました。

 

声に対して影響を与える因子もたくさんあることを実感しました。

 

臨床の中で

しっかり原因を分析するためには

 

視野をかなり広げる必要があります。

 

 

ただし最近よく見かける

これを知ったら大丈夫

このテクニックを覚えたら大丈夫

というものではなく

 

私自身、臨床でたくさん悩みます

私自身、常に視野を広げようと努力しながら

悩みながらも前に進んでいます。

 

スタートラインにたってからが自分との勝負です。

 

 

 

Q.あなたがこれまで苦しんでいた事は何ですか?

Q.その経験が今のあなたの人生にどの様に活かされていますか? 

 

 
It isn’t that they can’t see the solution. It is that they can’t see the problem.

解決策がわからないのではない。問題がわかっていないのだ。
イギリスの作家・推理作家、1874~1936
引用:『ブラウン神父の醜聞』

 

 

 

追記:

これを書いた時はまさに舌へ影響を与える因子についてずっと考えていました。

そこからまた1年経ち、「口腔外からの舌の調整法」が生まれ、舌からの影響を今は考えています。その結果、瞬間発音調整会で出来るところまできました。

st-keisuke.hatenadiary.jp

 

 

 

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奥住啓祐
言語聴覚士 メンタルヘルス
 

 

それは誰のレール?②

 ちょっと前ののblogで出てきた言葉

 

「自分のレールに利用者さんをのせず

利用者さんのレールを理解しようと心がける、、を続ける」

 

研修を受講して頂いた方が

ワークシートに書いてくれた言葉です。

 

これ以前書いた記事とも関連してますね。

タッチ→共感→体が動きだす - 言語聴覚士 奥住啓祐

 

この記事で引用した

 

「誘導の中には相手を変えるだけでなく、セラピストが相手を真似、相手に近づく部分もなければ共感のできる協調構造を自己組織化することはできない。セラピストが陥りやすい過ちは、誘導して自分が正しいと思い込んでいる"ある形"に整えようとするあまり、他動的な修正や力による強制になってしまい共感のレベルに達してないことである。」

引用:運動障害と環境適応、理学療法科学16(3):145-150.2001

 

 次回のstセミナーで体験してもらうタッチ

上記の事が関係しています。

まだ上手く言語化出来ないので

ブログで説明が出来ません。

 

ぜひセミナーで体験してください♬

 

 

 

☆今年も福岡、東京、沖縄で
言語聴覚士のためのプロフェッショナルSTセミナーを今年も開催予定です。
5年目の今年はどのような内容になるでしょう♬

 

(ST受講者の声 13年目 言語聴覚士)
私自身、疲れてくるとむせたり、飲み込みにくく舌骨上筋群の硬さが辛かったのですが、2日間のセミナーが終わる頃には、硬かった緊張も緩み、楽になりました。
臨床では以前から、〇〇が出来ないから〇〇の訓練をすることに疑問を感じていました。セミナーを受け、少しは胸から上だけでなく、体全体を見れるようになったのでは。体の事に関心がもてたのでは?PT.OTとも話ができるかな。
また効果が短時間で出たことは驚きました。人数もちょうど良く、先生が丁寧にまわって教えてくれたことも良かったです。

 

 

奥住啓祐

言語聴覚士 メンタルヘルス

 

全国でセミナーや講演も実施

28年度

言語聴覚士の為のSTセミナーを
福岡、東京、愛知で計12回 (摂食嚥下、呼吸発声)

自治体担当者セミナー (自律神経の見える化

社会福祉法人の職員向けセミナー3回 (摂食嚥下障害、失語症

パーキンソン病 家族会での講演 (摂食嚥下障害)

・九州中央病院 スマイルネットワークでの講演 (訪問ST、摂食嚥下障害)

・中国 上海市の方に対するセミナー (疾病予防、摂食嚥下、自律神経)

それは誰のレール?

言語聴覚士の奥住啓祐です。

先日、講師をさせていただいた職員研修

その際に書いて頂いたワークシート

全部で20枚ほど読まさせて頂きました。

 

皆さん素晴らしい視点。

 

その中でもこれ大事だなー

わかっていても忘れがちだなー

と思ったコメント

 

「自分のレールに利用者さんをのせず

利用者さんのレールを理解しようと心がける、、を続ける」

 

言語聴覚士

理学療法士

作業療法士

看護師

介護士などなど

資格をとり働き始めて経過年数が長くなると

 

ルーティン化する事も多くなる

知識も経験も増え

自分の枠に当てはめようとするあまり

大事な事を見逃していないだろうか。

 

「自分のレールに利用者さんをのせず

利用者さんのレールを理解しようと心がける、、を続ける」

 

大事にしていきたいです。

 

 

☆3月、5月に福岡、東京、沖縄で
言語聴覚士のためのプロフェッショナルSTセミナーを今年も開催予定です。
5年目の今年はどのような内容になるでしょう♬

 (ST受講者の声 13年目 言語聴覚士)
私自身、疲れてくるとむせたり、飲み込みにくく舌骨上筋群の硬さが辛かったのですが、2日間のセミナーが終わる頃には、硬かった緊張も緩み、楽になりました。
臨床では以前から、〇〇が出来ないから〇〇の訓練をすることに疑問を感じていました。セミナーを受け、少しは胸から上だけでなく、体全体を見れるようになったのでは。体の事に関心がもてたのでは?PT.OTとも話ができるかな。
また効果が短時間で出たことは驚きました。人数もちょうど良く、先生が丁寧にまわって教えてくれたことも良かったです。

 

 

 

奥住啓祐

言語聴覚士 メンタルヘルス

 

全国でセミナーや講演も実施

28年度

言語聴覚士の為のSTセミナーを
    福岡、東京、愛知で計12回

自治体担当者セミナー (自律神経の見える化

社会福祉法人の職員向けセミナー3回 (摂食嚥下障害、失語症

パーキンソン病 家族会での講演 (摂食嚥下障害)

・九州中央病院 スマイルネットワークでの講演 (訪問ST、摂食嚥下障害)

・中国 上海市の方に対するセミナー (疾病予防、摂食嚥下、自律神経)