~口腔機能の探求~ 言語聴覚士 奥住啓祐

20歳で口蓋化構音が見つかり試行錯誤しながら克服。口腔外からの舌調整法やS-R touchを通して口腔顔面の持つ可能性を探求してます。 特技は瞬間発音調整、楽器演奏時の舌の動きの瞬間調整。

アセスメントの階層性③

言語聴覚士の奥住啓祐です。

先日2月14日に婚姻届けを提出しました。

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Facebookでは沢山の方からのお祝いの言葉を頂き大変嬉しく思います。

結婚式は6月にバリ島の宮殿で行う予定です。

今から楽しみです♪

 


さて前回に引続きアセスメントについて書いていきます。


STセミナーを受講された方は、その時の資料やメモしてる内容を振り返りながらブログを読むとより理解が深まると思います。

 

前回の記事より

現在の○○機能=本来の○○機能 − α(?+?・・)
  この「○○機能」は各症例において

何を目標とするかで変わると思います。


なにを○○に入れるにしろ
入れた後に闇雲にαの因子を考えるのは大変
 そこで○○機能において


「正常な運動機能を成立させている要素」を考える必要があります。


 例えば提舌が出来る前提条件にはどの様な要素が必要でしょうか。
提舌に限らずいろいろと考えてみましょう。

 

 

ここまでが前回の内容でした。

皆さん提舌の前提条件について考えて頂けたでしょうか。

 

とその前に、そもそも

正常な運動機能を成立させている要素を考えるために必要な前提条件とは何でしょう。

 

おそらく「提舌の前提条件は?」との問いと向きあって頂いた言語聴覚士さんは

本や論文、ネットで調べたり

他の言語聴覚士さんに聞いたりしたのではないでしょうか。

 

正常な運動機能を成立させている要素を考えるために必要な前提条件とは

 

それは皆さんがされたように

教科書や様々な文献

そしてセラピストとしての経験から得た

情報知識です。

 

何事も

 知らないことには始まりません。

 

実際に臨床においても何を評価指標とするかは、言語聴覚士さんによって様々だと思います。

 

理由は言語聴覚士さんそれぞれの、

経験を含めた知識の差があるからです。

 

莫大な量の情報が評価、介入の際にセラピストに流れ込んできます。

 

その中で大事な反応を見逃さない言語聴覚士

大事な反応に気づけない言語聴覚士

 

最初の大きな差が 情報や知識の量や質

 

「何を指標としているのか」

そういった視点で本や論文を読むのもおもしろいです。

 

現在の○○機能=本来の○○機能 − α(?+?・・)

 

対象者が抱える問題点、出来ること、出来そうなことなどを評価していく過程は

彫刻の作業の様に感じます。

 

 

 私は大理石の中に天使を見た。そして天使を自由にするために彫ったのだ。

I saw the angel in the marble and carved until I set him free.

(ミケランジェロ)

 

 

呼吸機能や頭頸部の筋機能に対し影響を及ぼす因子を一つ一つ削っていく

たとえ重度の方であったも、

その方の強みを見つけて活かしていきたい。

常に可能性を探し続けられる言語聴覚士でありたいです。

 

 

 

Art is never finished, only abandoned.

芸術に決して完成ということはない。途中で見切りをつけたものがあるだけだ

(Leonardo da Vinci )

 

 

 

 

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今年も全国で
言語聴覚士のためのプロフェッショナルSTセミナーを今年も開催予定です。
5年目の今年はどのような内容になるでしょう
 
(ST受講者の声 13年目 言語聴覚士)
私自身、疲れてくるとむせたり、飲み込みにくく舌骨上筋群の硬さが辛かったのですが、2日間のセミナーが終わる頃には、硬かった緊張も緩み、楽になりました。
臨床では以前から、〇〇が出来ないから〇〇の訓練をすることに疑問を感じていました。セミナーを受け、少しは胸から上だけでなく、体全体を見れるようになったのでは。体の事に関心がもてたのでは?PT.OTとも話ができるかな。
また効果が短時間で出たことは驚きました。人数もちょうど良く、先生が丁寧にまわって教えてくれたこと、先生のスピリチュアル的な話が聞けたことも良かったです。

 

(6年目 言語聴覚士
セミナー受講前は筋を触ることに抵抗があった。PTさんと患者さんについて議論する自信がなかった。身体と声、嚥下の分析ができないことなど困っていた。
今回、まず「考え方」の練習をいっぱい出来たことで、評価していく視点が明確になった。また効果を”自分の体”で実感出来たことは期待以上でした。

 

[ 9年目ST]
構音障害のある方に対して、教科書的な訓練を行っていましたが、良くなりきらない方が多く、あまり手応えを感じにくい状態でした。
今回のセミナーは自身の考え方ががらりとかわる内容でした。すぐにでも臨床に試したい内容で明日からの仕事が楽しみになりました。
自分自身の声や姿勢が変わった事、自身の腹部を意識できた事、もっと体の動きや変化に意識を向けなければならないこと、視点が変われば様々なアプローチがあることなどの事を実感できました。
 


奥住啓祐
言語聴覚士 メンタルヘルス


全国でセミナーや講演も実施

28年度
言語聴覚士の為のSTセミナーを
福岡、東京、愛知で計12回 (摂食嚥下編、呼吸発声編)
・自治体担当者セミナー (ストレスと自律神経の見える化
社会福祉法人の職員向けセミナー4回 (摂食嚥下障害、失語症
パーキンソン病 家族会での講演 (パーキンソン病と摂食嚥下障害)
・九州中央病院 スマイルネットワークでの講演 (訪問ST、摂食嚥下障害について)
・中国 上海市の方に対するセミナー (疾病予防、摂食嚥下、自律神経調整など)